放置竹林、メンマ食べてなくそう レモン味5月発売へ

天野光一
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 放置竹林をなくそうと、伐採した若竹をメンマにして販売する動きが全国に広がっている。愛媛県内でも西条市の女性が「里山を守りたい」と事業を立ち上げた。4月12日まで、クラウドファンディングで資金を募っている。

 事業を立ち上げたのは、2019年5月に東京から祖父母が住んでいた家がある西条市に移住してきた山中裕加さん(33)。子どもの頃に遊びに来た際に駆け回っていた里山が、放置竹林に覆われ、心を痛めた。どうにかしたいと、移住半年後から、和紙や抗菌スプレーなど、竹の活用策を調べ始めた。

 「地域の人もかかわりやすい」と、20年春からメンマの開発を始めた。東京の人脈や地元の竹林整備ボランティアに声をかけ、メンマ事業を立ち上げた。プロジェクト名は「メンマチョ」。放置竹林をやっつける覆面姿のマッチョな(たくましい)ヒーローをマークに使うことにした。

 メンマは、放置竹林の若竹を乾燥させたものを水で戻し、乳酸発酵させて作った。こだわったのは、瀬戸内の産物であるレモン味のメンマだ。パウダー状のレモンをまぜたり、果実オイルに漬けたりと苦心したが、皮を使うことでレモン風味のメンマを完成させた。

 「メンマチョ」は5月の一般販売を目指している。ほかに穂先やダイスカットの調理用メンマも販売予定。詳細はクラウドファンディングサイト(https://www.makuake.com/project/hinel/別ウインドウで開きます)。

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 かごなどの生活用品が竹製からプラスチック製に変わり、タケノコも輸入品が増え、竹の需要が減少。人の手が入らなくなることで、管理が行き届かない竹林が増えつつある。竹林が密集すると他の木々が育たなくなったり、土壌保持能力が低下して崖崩れが起きやすくなったりする。

 竹林問題をメンマ生産で解決しようという取り組みは、福岡県糸島市の「糸島コミュニティ事業研究会」などが先行。「純国産メンマプロジェクト」には千葉や長野、広島などの団体が参加し、メンマの作り方などの情報を交換している。

 愛媛県によると、2002年の調査で6500ヘクタールの放置竹林が確認され、その後も広がり続けているという。対策として、竹を伐採して広葉樹を育てる事業も行われている。(天野光一)