宮崎でも広がるヘアドネーション 中高生やリピーターも

佐藤修史
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 がんの治療や脱毛症などで髪をなくした子どもたちに、人毛で作ったウィッグ(かつら)を贈る「ヘアドネーション」(髪の寄付)が広がっている。寄付の受け入れ団体は複数あり、県内で協力する美容院はこの5年で急増。現在、約50店にのぼる。

 ヘアドネーションを2009年に日本で始めたのは、大阪市のNPO法人「JHD&C(ジャーダック)」。全国から寄せられた髪でウィッグを作り、18歳以下の子どもに贈る。

 「31センチ以上」の髪を募り、洗浄後、半分に折ってメッシュ状のウィッグネットに結ぶ。一つを完成させるのに30~50人の寄付が必要となる。これまでに473個のウィッグを提供。今も約600人が待っているという。

 ジャーダックに協力する美容院は全国で約4700店。県内では16年に10店だったのが今では47店に増加。宮崎市(14店)や都城市(13店)を中心に、各地で増えている。

 一方、女性医療用ウィッグのメーカー「グローウィング」(大阪市)は「つな髪プロジェクト」と銘打ち、15センチからの寄付を受け付けている。社のCSR(企業の社会的責任)活動として、子どもらに毎月10人、ウィッグを贈る。

 31センチに満たない場合、頭頂部に髪がないインナーキャップを作る。利用者はインナーキャップの上から帽子をかぶって使う。

 つな髪の「認定サポート店」は県内に2店。その一つ、宮崎市島之内の美容室「CREARE(クレアーレ)」では3月、小学5年生の女児(11)が髪を寄付した。

 母親によると、1年9カ月ほど伸ばした髪は31センチを寄付するには足りず、「つな髪」のサポート店を訪ねた。経営する美容師、細川希さんに相談し、23センチ分を寄付した。女児は「切って捨てられるより、誰かの役に立ててくれた方がうれしい」と話した。

 同美容室はジャーダック、つな髪双方の協力店。当初は長い髪を切った客に店側からヘアドネーションを提案していたが、最近は客自身が寄付を申し出るケースが増えたという。細川さんは「31センチ伸ばすのは大変でも、15センチなら頑張れるという人もいる。学校で話題になるのか、小中高校生の寄付が目立ち、リピーターもいる」と話す。(佐藤修史)