「天明泥流」被害伝える やんばミュージアムが開館

星井麻紀
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 八ツ場ダム建設に伴う発掘調査の出土品を展示する「やんば天明泥流ミュージアム」(群馬県長野原町林)が3日、オープンした。1783(天明3)年の浅間山大噴火で村落をのみ込んだ「天明泥流」による被害の実態を伝えている。

 天明泥流の死者は1523人、家屋被害は2065戸とされる。昨年3月に完成した八ツ場ダムの水没地などでは1994年から2019年の26年間にわたり、県埋蔵文化財調査事業団や町教委が発掘調査を行った。調査地は約100万平方メートルに及ぶ。

 展示物は約500点。被害を受けた家屋の一部や農具などのほか、漆塗りの食器や梅干しの種が残った容器、たばこが詰められたままのキセルなどが並ぶ。出土品は保存状態がよいものが多く、泥流被害直前の暮らしの様子を垣間見ることができる。映像シアターや、体験学習のためのスペースもある。

 博物館外には、長野原町立第一小学校の旧校舎の一部が移築され、内部には郷土資料が展示されている。

 古沢勝幸館長は「ここには天明泥流、ダム建設という大きな壁を乗り越えた地域の歴史が詰まっている。地元の誇りになるよう、活動していきたい」と話していた。

 事業費は、ダムの水を利用する下流の都県による「利根川・荒川水源地域対策基金」から約18億円を活用した。入館料は大人600円、小中学生400円。町民は無料。水曜休館。問い合わせは同ミュージアム(0279・82・5150)へ。(星井麻紀)