北朝鮮、東京五輪に不参加 「コロナから選手を保護」

ソウル=鈴木拓也
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 北朝鮮のオリンピック委員会が、今夏の東京五輪への不参加を決めた。北朝鮮体育省が運営するウェブサイト「朝鮮体育」が掲載した5日付の記事の中で、不参加の決定を伝えた。

 記事によると、北朝鮮のオリンピック委員会総会が3月25日に平壌で、ビデオ会議方式で開かれ、金日国(キムイルグク)体育相や委員らが出席。今夏の東京五輪への参加について、新型コロナウイルスから選手を保護するため「委員の提案により参加しないことを討議、決定した」という。

 3月26日に朝鮮中央通信など北朝鮮メディアが総会の開催を報じた際には、東京五輪への不参加については触れていなかった。

 これに対し、加藤勝信官房長官は6日午前の記者会見で「報道は承知しているが、まずはオリンピック委員会、大会組織委員会との間の調整ということなので、それを引き続き注視していきたい」と述べた。

 北朝鮮への融和政策を維持する韓国の文在寅(ムンジェイン)政権は、東京五輪の開会式に各国の首脳や政府関係者が出席することを想定。東京五輪を契機に、停滞する米朝交渉や南北関係の進展を図ろうと模索し、文大統領が今年に入り、対日関係の改善に努力する姿勢を示していた。韓国政府関係者は「新型コロナへの対応を優先した判断だろうと額面通り受け止めればいい」と分析。一方で、別の関係者は「今は米国や韓国と対話をしたくないということだろう」とも語った。(ソウル=鈴木拓也)