絶望のなかに咲いたカーネーション 10年かけ輝き戻る

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遠藤啓生
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 東日本大震災から10年を迎えた宮城県名取市で、三浦ふさ子さん(69)が育てたカーネーションが色鮮やかに花を咲かせている。津波による塩害で根が張らず色が付かない困難を乗り越え、花は震災前の輝きを取り戻しつつある。

 3月中旬ながら、25度に保たれたビニールハウス内では、三浦さんが長男夫妻と、次々と芽吹くつぼみを間引く作業に追われていた。5月の「母の日」に向け、今は一年で一番忙しい時期。三浦さんは「ぐんぐん育つ花に負けていられないね」と笑顔で汗をぬぐった。

 2011年3月の震災発生時、三浦さんはビニールハウスの中にいた。急いで孫を迎えに2キロ離れた保育所に向かった。園児たちはすでに近くの閖上(ゆりあげ)小学校に避難していた。三浦さんが駆けつけたとき、津波はうねりをあげて目の前まで迫っていた。

 1階が浸水した校舎の3階で…

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