ミャンマー、闘う「普通の若者」 未来は奪わせない

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バンコク=福山亜希
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 クーデターで国軍が権力を握ったミャンマーでは5日も、市民らが抗議デモを続けた。銃撃される危険の中で街頭に立つ市民の多くが、クーデター前までごく普通の生活を送っていた若者たちだ。「家に閉じこもっていたら国軍に屈することになる」。その心を支えているのは、未来を奪われることへの憤りだ。

 「私の未来はクーデターに壊された。外国で勤務する銀行員を目指していたけれど、半年先すら見えない」。ヤンゴンの銀行員女性ハントゥさん(26)は、朝日新聞助手に語った。

 母と姉の3人暮らし。朝7時に出勤する規則正しい生活は、クーデターで一変した。「不服従運動」に参加し、職場には長い間、顔も出していない。家にとどまるよう懇願する母を振り切り、近所の通りでバリケードの後方に陣取る。アウンサンスーチー氏の解放を叫んでいる間も、携帯電話には母からひっきりなしに着信がある。

 突き動かしているのは憤りだ。「平和な国に生きられると思っていた。軍の独裁下では仕事や様々なチャンスが減る。そんな社会で生きるのは地獄だ」

 不安は常にある。国軍が残忍に暴力を振るう動画をSNSで見ていると、いつ自分に向けられるかと怖くなる。「大好きな韓国人歌手の動画を家で見て過ごしている時だけ、恐怖や不安を忘れられる」。だが、市民を萎縮させて抑え込もうとする国軍側の策略に乗るつもりはない。「ほかの若者が命の危険を冒してデモをしている時に、家にこもっていられない」

 自宅の周辺は3月中旬以降…

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