猫の喧嘩?教員が聞いた小さな声、水路に低体温症の女性

小川聡仁
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 【新潟】用水路に転落して危険な状態にあった高齢女性を救助したとして、新発田署が胎内市の教員一家の4人に感謝状を贈った。

 3月30日の贈呈式に出席したのは、村上市立朝日さくら小学校教諭、中村拓夢(ひろむ)さん(23)、胎内市立中条小校長の父祐一さん(59)、同市立胎内小教諭の母隆子(たかこ)さん(58)=いずれも同市坂井=と、長岡市立総合支援学校教諭の兄将志さん(26)=同市関原南2丁目。

 3月9日午後7時半ごろ、自宅近くで犬の散歩をしていた拓夢さんがかすかな声を聞いた。「猫のケンカか」と思ったが、自宅に戻った後も声が聞こえた。

 自宅にいた将志さん、隣家の祖母吉江さん(80)と付近を探すと用水路(深さ約2メートル)の壁にもたれかかって座る70代女性を発見。額から血を流し「助けて、寒い」と助けを求めていた。走って自宅に戻った拓夢さんから知らされた祐一さんが119番通報。隆子さんは現場で女性に毛布をかけた。その後、女性は駆けつけた救急隊によって搬送され、助かった。

 同署によると、発見時の女性の体温は28度未満。低体温症により命に関わる状態だったという。誤って用水路に落ちたとみられ、山崎正地域課長は「そのままなら翌日には亡くなっていたと思われる。この経験も生かして子どもたちを育てていって欲しい」と話した。

 拓夢さんは「困っている人のために自分から行動できる子どもを育てたい」、将志さんは「私一人ではどうしようもできなかった。周りの人に助けを求めて協力する大切さを生徒に伝えたい」と話していた。(小川聡仁)