入管改正案「国際水準達せず」 国連の人権専門家が書簡

荒ちひろ
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 入管施設での長期収容の解消を図るなどとする出入国管理法の改正案について、国連の人権専門家らが「国際的な人権水準に達しておらず、再検討を強く求める」とする共同書簡を出した。書簡を受けて日本の国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」などは6日に記者会見を開き、「法案を通してよいのか、政府は国民に対しても説明する義務がある」と訴えた。

 改正案は政府が2月に国会に提出。現行の「仮放免」とは別に、一定の条件下で施設外で暮らすことを認める「監理措置」や難民に準じる「補完的保護」などを新設する。一方で収容期間の上限や司法審査は盛り込まれなかった。

 共同書簡は、国連人権理事会の「恣意(しい)的拘禁作業部会」と「移住者の人権」「思想信条の自由」「拷問など」に関する三つのテーマの各特別報告者が3月31日付で出した。

 改正案について、収容期間の上限や司法審査が欠如し、依然として収容が原則であり自由権規約に違反する可能性を指摘。申請が3回を超える難民申請者らの送還を可能にする条項は、迫害を受ける危険のある国へ送還してはならないとする「ノン・ルフールマンの原則」などに違反する恐れがあるとして「深刻な懸念」を示した。(荒ちひろ)