岡田匠
真言律宗の総本山・西大寺(奈良市)が改革を進めている。寺内の仏像を僧侶がわかりやすく案内する取り組みを始めたほか、伝統行事「大茶盛(おおちゃもり)」で茶の回し飲みをやめ、拝観料のあり方も見直す。昨年、新しい管長に就いた松村隆誉(りゅうよ)さん(72)に聞いた。
松村管長の自坊は大阪・住吉大社の近くの荘厳(しょうごん)浄土寺。小さいころから仏像や瓦を調べるのが好きで、関西学院大学で考古学を学んだ。学芸員の資格もとった。お経に節をつけた声明(しょうみょう)を若い僧侶らに指導してきた。管長に就くまで宗務長を務めていた。
「真言律宗には約90の末寺があり、その結束が大事。西大寺を次の世代に伝えていくため、経済力の強化が課題です」と言う。
新型コロナウイルスの影響などで参拝者が減った。そこで昨年10~11月の特別公開に合わせ、僧侶が案内する「西大寺のみ仏たち」という企画を始めた。僧侶が約1時間、仏像や寺宝を解説した。今も週末や祝日に催している。
「西大寺には歴史があり、南都…
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