ミャンマー本来の姿見てほしい 長年通う写真家が写真展

大和久将志
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ミャンマーの家族=2014年、亀山仁さん撮影
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 ミャンマーに長年通い続ける写真家の亀山仁さん(54)が、東京都中野区で写真展「日常のミャンマー」を開いている。クーデターを起こした国軍が市民に銃口を向ける状況に胸を痛め、「あの国の魅力は穏やかな人々と美しい風土。本来の姿を見て多くの人に関心を持ってほしい」と願う。

 亀山さんが初めて訪れたのは2005年。軍政下だったが、つつましい暮らしぶりや親切な人々にひかれ、毎年のように通って撮影を続けた。

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亀山仁さん。ミャンマーの人々や風景など27点を展示している=東京都中野区中央5丁目のギャラリー冬青、大和久将志撮影

 初めて撮影したとき7歳だったある村の女の子は、二十歳を過ぎた。ミャンマーに行くたびに家を訪れて前回の写真を渡し、「結婚式に呼んでね」と言う仲になった。数年前からはごはんを作ってくれるようになり、成長を感じていた。

 クーデター後、フェイスブックでメッセージを送っても、ミャンマー国内の通信が制限されて返信は滞りがちだ。一度、「デモの手伝いに行っている」と書いてあった。心配だったが、ミャンマー語で「気をつけてね」と送ると、「ありがとう。大丈夫だよ」と返ってきた。

 2月1日に起きたクーデターについて、「正直、民政になってから軍がよく黙っているなと、心配な気持ちはずっとあった」と亀山さん。「でも、まさかこの時期とは……」

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ミャンマーの子供たち=2008年、亀山仁さん撮影

 旧知の写真家からは、「暗黒の時代に戻ってしまうかもしれない」とメールが来た。安易な返事がはばかられ、自分の写真展のことなどを伝えた。

 今回の写真展は別のテーマを考えていたが、クーデター後に変更。この15年に撮影した人々や風景、仏教の根ざす暮らしを中心に27点を展示している。「ミャンマーの人たちが望む民主化をサポートするため、少しでも日本からの声を大きくしたい」。写真展は東京都中野区中央5丁目のギャラリー冬青(03・3380・7123)で4月24日まで(入場無料。日曜、月曜、祝日定休)。(大和久将志)