税率切り下げ「自滅的な競争」 米、税制改革案を発表

ワシントン=青山直篤
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 バイデン米政権は7日、巨額インフラ投資をまかなうための税制改革案を発表した。企業増税を柱に15年間で約2・5兆ドル(約270兆円)の税収増につなげ、主要20カ国・地域(G20)で議論が進む国際課税の合意に向けた機運も高める狙いがある。ただ、税制の決定権限を持つ米議会の反発が見込まれ、どこまで具体化するかは不透明だ。

 イエレン財務長官は7日の電話会見で、米国など主要国が進めた法人税の「底辺への競争(税率切り下げ競争)」について、「(財源不足で)米労働者やインフラへの投資を怠ることにつながる自滅的な競争だった」と指摘。この日公表した「メイド・イン・アメリカ税制計画」で、トランプ前政権が21%に下げた連邦法人税率を、バイデン大統領の公約通り28%に引き上げることを議会に促した。

 また、タックスヘイブン租税回避地)を使って税を免れている多国籍企業に対し、一定の税負担を求める米国の「グローバルミニマム税」を強化することを打ち出した。法人課税の最低税率を巡っては7日のG20財務相・中央銀行総裁会議でも議論が進み、イエレン氏は「米国の税制計画は、他国もグローバルミニマム税について合意することを強く促す内容だ」と述べた。(ワシントン=青山直篤)