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 世界自然遺産の屋久島などに猛毒のダイオキシンを含む除草剤が大量に埋められている問題が先月、屋久島町議会で指摘された。半世紀前に林野庁が処分したもので、島の埋設地には立ち入りを防ぐ柵がない。全国各地に埋設されており、撤去を要望する自治体も出ている。荒木耕治町長は対応を検討する考えを示した。

 林野庁などによると、除草剤は「2・4・5T系」という種類で、かつて国有林の植林をする際に使われていた。その後毒性が強いことが判明、1971年に使用が中止された。今年1月時点で、15道県42市町村に計約26トンが埋められたままになっているという。

 屋久島北部の町有地には3825キロが埋まっており、岩手県雫石町の3940キロに続き、全国で2番目に多い。近年では豪雨や地震による除草剤の流出を危惧し、同県などは撤去や移設を求めている。

無害化は「技術的知見、ない」

 先月10日にあった町議会の一般質問で、真辺真紀町議が撤去や移設の要望が複数でているとし、町の方針について質問した。荒木町長は「コンクリート塊にした除草剤を無害化処理する技術的知見が確認されていない」として、大雨や台風通過時などの監視に努めたいと述べた。

 また、真辺町議は「立入禁止」の看板が立つ場所と、実際の埋設地が違うという証言があると指摘。「埋設地を明確にして、看板やロープだけでなく、柵を設けてほしい」と要望。荒木町長は「子供が知らずに立ち入るかもしれない」と述べ、屋久島森林管理署と調査を行い、今後の対応を検討する考えを示した。(屋久島通信員・武田剛)