中国、オンライン墓参りでCO2減? 背景に弔いの伝統

広州=奥寺淳
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 日本のお彼岸に当たる中国の清明節の連休期間中に、約738万人がオンラインで墓参りをした。中国では死者を弔うためお札を模した紙を燃やす伝統があるが、当局はオンライン墓参りだと温室効果ガスの排出や山火事のリスクが減るとして「時代に合った新たな方法」と奨励している。

 中国民政省によると、3~5日の連休中に実際に墓参りをしたのは6773万人。これとは別に全国に約1300あるオンライン墓参りアプリを使った墓参りは、清明節の4日だけで378万人に上った。新型コロナウイルス感染防止策として、帰省して大勢が集まるのを防ぐため、昨年からオンライン方式の墓参りが増えていた。

 約12億人が利用する対話アプリ「微信(ウィーチャット)」には、多くのオンライン墓参りアプリがある。墓参りアプリでは死者の名前や性別、亡くなった日付などを登録し、画面上のお墓や祭壇に花や果物などのスタンプを有料で供えることができる。ネット上には利用者がパソコンやスマホを前に、手を合わせる動画が出回っている。

 国営新華社通信によると、墓参りの際にお札の形をした紙を燃やし、爆竹を鳴らす伝統がいまも残っており、森林火災の約4割は墓参りが原因という。オンライン墓参りは低炭素社会の新たな方式だとし、「時代とともに変わらなければならない」としている。(広州=奥寺淳