吉村知事、緊急事態宣言要請は否定的「名前変えるだけ」

拡大する写真・図版記者会見する大阪府の吉村洋文知事=2021年4月7日、大阪府庁、浅沼愛撮影

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 新型コロナウイルスの感染が急増している大阪府吉村洋文知事は8日、現時点での緊急事態宣言の要請に否定的な考えを示した。記者団に「前回(の緊急事態宣言)と同じことをするのであれば、今やっていることと同じなので名前を変えるだけになる」と述べ、今の仕組みでは、より強い対策を打つことが難しいことを理由に挙げた。

 大阪府は5日に国の「まん延防止等重点措置(重点措置)」が適用されたことを受けて、府内全域で午後9時まで行っていた飲食店の営業時間の短縮要請を、大阪市内は午後8時までに前倒しした。7日には独自基準「大阪モデル」の赤信号を点灯させ、医療非常事態を宣言。府民に不要不急の外出自粛を呼びかけた。

 府幹部も「打てる手はほぼ打っている」と明かす。政府の基本的対処方針では時短要請の対象は飲食店で、それ以外に広げることは認められていない。今後対策を強化するにしても、できるのは大阪市外の飲食店の時短要請を前倒しすることくらいだという。

 重点措置の適用は、政府の分科会の感染状況を示す指標が2番目に深刻な「ステージ3(感染急増)」相当になった時を目安としている。緊急事態宣言は最も深刻な「ステージ4(感染爆発)」相当で検討され、「全国的かつ急速なまん延」が対象となる。

 大阪府では7日には過去最多の878人の感染が確認され、1月に緊急事態宣言を要請するきっかけになった当時の最多の感染者654人(1月8日)を上回っている。政府の分科会の「6指標」のうち、陽性率(1週間の平均)を除く五つの指標で「ステージ4」の数値を上回っている。

拡大する写真・図版記者会見する大阪府の吉村洋文知事=2021年4月7日、大阪府庁、浅沼愛撮影