「第3波超える」 東京感染者3割が変異株、前週5倍に

新型コロナウイルス

池上桃子、釆沢嘉高
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 新型コロナウイルス変異株について、東京都健康安全研究センターがスクリーニング検査を実施したところ、直近1週間で調べた感染者の3割超が感染力が強いとされる変異株に感染し、前週の5倍超に増えていたことが明らかになった。都が8日開いたモニタリング会議で報告され、専門家は厳重な警戒を呼びかけている。

 スクリーニング検査で感染の拡大傾向が確認されたのは、主に英国型と見られ、「N501Y」と呼ばれる変異の特徴をもっている。この特徴をもつウイルスは感染力が高まるとされており、南アフリカ型、ブラジル型でも確認されている。国内でもすでに大阪府などで流行しており、重症化率も高いとされる。専門家は会議で「感染者が都内でも著しく増加している」と、危機感を示した。

 都内ではこれとは別に発生国が不明な「E484K」と呼ばれる特徴をもつ変異ウイルスも確認されてる。「E484K」は現時点で、感染力や重症化率が高くなるかはわかっていないという。

 同センターは、2月15日~4月4日の間、都内の感染者計604人のスクリーニング検査を実施。期間中、最も多かったのが「E484K」で285件(47・2%)、従来株が249件(41・2%)、「N501Y」が70件(11・6%)だった。

 ただ、1週間あたりの推移をみると、「N501Y」の感染が都内で急速に拡大している実態が浮かび上がった。2月から3月半ばは0~5件で推移していたが、3月28日までの1週間は9件(スクリーニング検査対象者の8・2%)確認され、4月4日までの1週間は51件(同32・3%)に増加。直近1週間で5倍以上に増えた。

 感染力の強い変異株が今後、都内で急速に広がれば、さらなる感染拡大や病床の逼迫(ひっぱく)が危惧される。都医師会の猪口正孝副会長は会議後、「変異株の患者は入院期間が長く、個室が必要。通常医療もかなり圧迫されている」と懸念を示した。

 会議では、都内の感染状況、医療提供体制ともに、4段階で最も深刻な状況とする評価が前週に続いて維持された。

 今のペースで増加が続くと、7日時点で394・9人の新規感染者数(週平均)は2週間後に500人ほど、4週間後(ゴールデンウィーク後)に640人ほどに増えると指摘。専門家は「人の流れの増加や変異株の影響により、新規感染者数の増加比がさらに上昇することが予想され、感染者が爆発的に増加し、第3波を超えるような経過をたどることが危惧される」と警鐘を鳴らした。(池上桃子、釆沢嘉高)

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