自宅アパートを誤射された女性、元稲川会トップと和解

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 松戸市で2017年に起きた指定暴力団稲川会系の組員らによる発砲事件で、自宅アパートを誤射された40代女性が精神的苦痛を受けたとして、稲川会の会長(事件当時)ら2人に1300万円の損害賠償を求めていた訴訟が9日、千葉地裁で和解が成立した。

 和解内容では、事件当時の会長ら2人が解決金名目で500万円を女性に支払う。原告側の弁護団によると、市民が抗争に巻き込まれた事件で、死傷がなくても高額の損害賠償金の支払いが認められた事例は珍しく、類似事件への抑止効果が期待できるという。

 原告側弁護団によると、17年6月に起きた稲川会系周辺の対立抗争で、同会傘下組織の組員による発砲事件が松戸市内で3件発生。そのうち、女性宅には、銃弾3発が撃ち込まれた。女性にけがはなかったが、精神的苦痛を受けたとして、損害賠償を求めていた。

 弁護団によると、暴力団対策法に基づき、暴力団の代表者に対して訴訟を起こしたこと自体が珍しいという。団長の佐野善房弁護士は「怖い思いをした慰謝料として500万円は破格の金額だ。裁判所も暴力団の抗争被害に高額な賠償額を認めるという強い意志の表れだと思う。これが定着すれば、被害が少なくなると思う」と語った。原告の女性は、「今回の裁判の結果が暴力団による抗争事件や発砲事件の抑止につながることを切に願っています」とコメントした。