河村氏、「200億円」還元の公約 横井氏陣営は批判

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 名古屋市長選(4月11日告示、25日投開票)に向けて河村たかし市長(72)が9日、市内で買い物をした人にキャッシュレス決済時に30%分のポイント還元をするとの追加公約を発表した。還元総額は「200億円をめざす」という。新顔の横井利明氏(59)の公約「全市民へ商品券2万円分配布」に対抗するものだ。

 新型コロナウイルス対策で、売り上げ減に苦しむ市内事業者の支援がねらいという。非接触の電子決済で感染拡大を防ぎ、市外の人にもポイント還元で消費を促す。4年間、50億円ずつを一般財源から充てる。「行財政改革で捻出は可能」とする。

 横井氏の公約を「買収では。愚民政治だ」と批判してきたが、自身のポイント還元公約は「見境なく商品券を配ることとは全然違う」と強調した。横井氏陣営は「言っていることとやっていることが全然違う」と河村氏を批判している。

 ポイント還元や商品券配布を公約に掲げることは、総務省は「公職選挙法上、ただちに制限はされない」との見解だ。名古屋市民オンブズマン代表の新海聡弁護士は「候補者の政策遂行能力が劣化している。両者とも金をばらまくことを政策の中心とし、政令指定市史上まれにみる劣化した選挙だ。有権者が批判的視点を失って受益者思考になると、行政サービスの低下や財政赤字拡大につながる」と指摘する。

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 名古屋市長選は11日告示される。いずれも無所属で、4期目をめざす現職の河村たかし氏(72)=減税日本推薦=、新顔の元市議横井利明氏(59)=自民、立憲民主、公明、国民民主推薦=、新顔の元会社員太田敏光氏(72)、9日に立候補を表明した新顔のNPO代表押越清悦(せいいち)氏(62)の4氏の争いになる見通しだ。

 偽造事件に発展した大村秀章愛知県知事へのリコール署名活動を支援した責任を河村氏が問われているなかでの選挙戦となる。ほかには新型コロナウイルスで打撃を受けた経済支援策などが主な争点になる。25日投票で即日開票される。