国宝本堂で放水訓練 住職「ノートルダム他人事でない」

筒井次郎
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 湖南三山の古寺・長寿寺(滋賀県湖南市東寺5丁目)で9日、火災に備えて新設した放水銃の放水訓練があった。国宝本堂の周りなど5カ所のポール(高さ3・5~4・5メートル)に取り付けた7基の放水銃から、計15分にわたって勢いよく水を噴射させた。

 当初の本堂は奈良時代に建てられたが、平安時代に焼失。現在の本堂は鎌倉時代に再建された。

 寺は、2019年に起きたパリ・ノートルダム大聖堂の火災を受け、防火対策を進めた。本堂近くの地下に140トンの水槽を設置。その水を使って、放水銃は毎分3トンの水を噴射する。無人でも自動で作動する仕組みという。火災報知機も堂内に取り付けた。

 藤支(ふじし)良道住職(49)は「ノートルダムや首里城(沖縄)の火災はひとごとではない。受け継いだ文化財を、より確実に次世代に伝えたい」と話した。(筒井次郎)