福岡県知事選、服部氏が初当選 病気辞職した小川氏後継

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 前知事の辞職に伴う福岡県知事選が11日投開票され、元副知事の服部誠太郎氏(66)=自民、立憲民主、公明、社民、県農政連推薦=が、元福岡市議の星野美恵子氏(70)=共産支持=を破り、初当選した。投票率は29・61%で前回(42・72%)を大きく下回り、2015年の過去最低(38・85%)も更新した。

 知事選は、小川洋前知事(71)が肺腺がんの治療のため、3期目の途中で辞職したことに伴うもの。いずれも無所属で新顔の服部、星野両氏が立候補し、小川県政の継承の是非や、新型コロナウイルス対策などが主な争点だった。新顔同士の一騎打ちは、小川氏が初当選した2011年の知事選以来。女性の立候補は1947年の第1回知事選以来初めてだった。

 服部氏は11日午後8時に当選確実と報道されると、福岡市内の事務所で支援者らと万歳し、喜びを分かち合った。「勝利をつかみとることができたのは、みなさんの熱いご支援のたまもの。小川県政のバトンをしっかりと受け継ぎ、コロナ施策を確実、迅速に実施していく」と語った。

 服部氏は選挙戦で、小川県政を副知事として約9年支えた実績を元に「小川知事と共有したビジョンを引き継ぐ」と強調。副知事を含めて44年間、県政に携わってきた経験をアピールし、災害対策や雇用の促進など「即戦力として福岡を飛躍させる」と訴えた。

 新型コロナ対策をめぐっては、小川前知事の職務代理者として、対策を盛り込んだ予算の編成に関わった点などを強調した。「予算を確実に実行していくことが小川県政のバトンを受け継ぐことに他ならない」と繰り返し、病床確保計画の見直しや月内に始まるワクチン接種の円滑な推進、経済の立て直しなどの政策を掲げた。

 自民党内では告示前、立候補に意欲を見せる県出身の元国土交通省局長を一部の県選出国会議員が擁立しようとするなど、保守分裂の可能性もあった。最終的に県議団が推す服部氏への支援でまとまると、選挙戦では麻生太郎副総理らが応援演説に立つなど国会議員も全面支援に回った。

 コロナ下の選挙で街頭演説の動員を減らす一方、企業や団体を回るなど組織的な選挙戦を展開し、着実に足場を固めていった。

 一方の星野氏は、市民団体「女性知事を誕生させるみんなの会」の要請を受けて立候補した。選挙戦では、通算7期務めた福岡市議の実績を挙げ、小川県政について「県独自の施策が不十分で、菅政権の無為無策を追随しているだけ」と批判。ジェンダー平等の推進を主要な政策のひとつに据え、県職員の女性管理職の割合を3割に引き上げることなどをSNSを活用しながら訴えたが、支持は広がらなかった。

 星野氏は11日夜、福岡市内の事務所で「私の力不足で、みなさんの要望や意見を知事として実現できず残念。期待して頂いたみなさんに申し訳ない」と語った。