圧勝だけど投票率は過去最低 相乗り知事選の消化不良

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枝松佑樹
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 11日に投開票された福岡県知事選は、前知事の施策を引き継ぐと訴えた元副知事の服部誠太郎氏(66)=自民、立憲民主、公明、社民、県農政連推薦=が、大差を付けて初当選した。告示前の事前調整で主要政党が服部氏に相乗りした結果、選挙戦は盛り上がりに欠け、投票率は29・61%と30%を切り過去最低に沈んだ。深刻化する新型コロナウイルス対策などの政策論争も深まったとは言えず、せっかくの選択の機会は消化不良に終わった。

 服部氏は11日夜、福岡市博多区の選挙事務所でテレビの選挙速報を見守った。午後8時に「当選確実」のテロップが流れると、自民県議団の実質トップ蔵内勇夫・元県連会長の発声にあわせて万歳三唱し、「ご指導いただいた県議会をはじめ、仲間との絆を大切にしたい」とあいさつした。

 服部新知事の誕生への道筋をつけたのが、県議会を実質的に率いる蔵内氏だった。

 小川洋前知事が肺腺がんだと2月9日に公表されると、蔵内氏は即座に動き、水面下で服部氏に後継候補として立候補するよう打診した。一方、自民県連内で対立する武田良太総務相(衆院福岡11区)ら一部の県選出国会議員は、県出身の元国土交通省局長の擁立を模索した。だが、衆院選を前に蔵内氏ら県議団との対立は避けたい国会議員の足並みはそろわず、自民は県議団が主導する形で服部氏を推すことで一本化した。

 一方の野党は、政党としての力不足が際だった。国政では野党第1党の立憲民主党だが、県内では独自に知事候補者を擁立する地力に欠け、当初から服部氏への相乗りを検討した。蔵内氏から「共闘」を持ちかけられると、「独自候補として立てられる人材は見当たらない。順当に服部さんでいけたらありがたい」(立憲県連幹部)と歓迎。党本部の一部には主戦論もあったが、県連が主導する服部氏へ相乗り方針を覆すほどの力はなかった。

過去あった公開討論会なし、個人演説会も開かず

 自民、立憲、公明、社民の主…

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