2連勝のなでしこJ 大勝で際だったピッチ外の課題

勝見壮史
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 サッカー女子の国際親善試合は11日、東京・国立競技場であり、東京オリンピック(五輪)に出場する日本女子代表(なでしこジャパン、世界ランキング10位)がパナマ(同59位)に7―0で快勝した。8日のパラグアイ戦から、先発5人を入れ替えた日本。序盤から主導権を握り、FW菅沢優衣香(浦和)がハットトリック(3得点)するなど、大量得点で圧倒した。

 3日前のパラグアイ戦と同じ、7―0。パナマは世界ランクでさらに下で、戦う前から予想はできた。2試合続けての大勝で、むしろピッチ外の課題が心配になった。コロナ禍でのマッチメイクの難しさだ。

 国内合宿は昨秋に2度行ったが、国際試合は約1年ぶり。だから、日本の高倉麻子監督は「試合ができたことをプラスに考えたい」と、全ての関係者への感謝を口にした。一方で、五輪に出るような強いチームとやりたかったというのも本音だ。「交渉はしているが、例えば欧州のチームが日本にくるとか、私たちが欧州に行くのは、本当に厳しいものがある」と胸の内を明かした。

 攻撃の要であるMF長谷川唯(ACミラン)は「相手の力に関係なく、同じプレーをすることを考えた」。日本が得意とする、数人が絡んで細かくパスをつないだ突破から奪ったゴールもあった。パラグアイ戦に比べて、パスミスも減った。ただ、強豪国相手でも同じように崩せたかは、分からない。

 五輪本番を想定した長距離移動や中2日での日程で試合をこなせたのは良かった。だが、同じ代表活動期間中に、金メダルを争う米国がスウェーデンと、ドイツ豪州と、ハイレベルな試合をこなしていた。

 予定されている残り三つの親善試合は、全て国内開催。強豪と対戦できず、自分たちの力を測れないまま、五輪を迎えることになるかもしれない。

 「自分たちに矢印を向け、今できることをしっかりと積み上げていく。それが、周りで行われている親善試合と比較することなく、自分たちが五輪の優勝に向かって進んでいく上で一番の近道だと思う」。MF籾木結花(レイン)の言葉は、自身に言い聞かせているように聞こえた。(勝見壮史)