最強の「盾」グランパス J1新記録の8戦連続無失点

藤木健
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 最強の“盾”を築きつつある証しだ。名古屋グランパスが、J1新記録の8試合連続無失点を達成した。

 とにかく手堅い。前半33分に先制すれば、あとは淡々と。無理に仕掛けて球を失う危険は冒さず、守備への切り替えは特に素早く。最終ラインは戻りながらのプレーを減らし、構えて守る。枠内へ飛ばされたシュートも数えるほど。セットプレーと逆襲で突き放した。

 そんな効率の良さとは裏腹に、誰もが走り、体をぶつける労をいとわない。最前線から相手にプレスをかけ続けた。後半19分に上げられたクロスへ、ペナルティーエリア内で競り合ってクリアしたのはFWマテウス。スピードとドリブル突破が自慢の助っ人までも、ゴールにカギをかけようと体を張るのだから心強い。

 イタリア出身のマッシモ・フィッカデンティ監督が率いて3季目。堅守の代名詞「カテナチオ」の国仕込みの、細かな位置取りやボール奪取への執着心がしみこむ。DF丸山祐市は「1―0で勝つのがうれしいと監督が根付かせてくれた」という。指揮官も誇らしげだ。「背後のスペースを使わせない。クロスを上げられても中央を締める。ピンチになりそうでも、選手は常に一歩先を読んで対応した」

 川崎フロンターレとともに開幕から無敗のまま。名古屋がリーグ最少1失点ならば、その王者はリーグ最多26得点と最強の“矛”を誇る。MF米本拓司は「手応えはある。川崎についていかないといけない」。対抗するため、確かな強みを手にしている。藤木健

J1の連続無失点試合

試合数 チーム 達成時期

① 8 名古屋グランパス 2021年2~9節

② 7 浦和レッズ 2014年10~16節

③ 6 横浜フリューゲルス 1996年1~6節

③ 6 清水エスパルス 1993年後期3~8節

③ 6 サガン鳥栖 2021年1~6節

 柿谷(名) 途中出場で移籍後初得点を決め、サポーター席へお辞儀。「得点以上に無失点で終えることを意識して入った。(お辞儀は)期待されていた中であまりに得点までが遅かった。すいませんでした、これから頑張ります、と自然に体が動いた」