監督不在のJ徳島 前監督率いる浦和戦で見せた意地と涙

松本麻美
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 徳島ヴォルティスの連勝が3で止まった。立ちはだかったのは、昨季まで徳島を率いたリカルド・ロドリゲス前監督が指揮する、浦和レッズだ。

 「良かったよ。特に前半は良かった」。試合後、ロドリゲス前監督と熱い抱擁を交わしながらそんな言葉を受け取った甲本偉嗣ヘッドコーチ(HC)は、思わず涙をこぼした。認めてもらったうれしさもあったが、「僕がもっと修正できていれば。自分に対してがっかりというか、悔しさがあったので」。

 2011年から徳島のコーチに就任。新型コロナウイルスの影響による入国制限でダニエル・ポヤトス新監督の合流が遅れるなか、今季は開幕から監督代行として指揮を執っている。J1昇格を成し遂げた前監督との一戦へ向け、選手たちと共に「勝つことで恩返しを」と意気込んでいた。

 「ボール支配率で上回る。そのために守備では前線からプレスをかける」。前監督が4季かけて植え込んだ基本スタイルは変えていない。前半は連係の習熟度で上回る徳島が優勢に立ち、意地を見せた。ただ、決定機は先日の日本代表戦に招集された相手GK西川周作に阻まれる。逆に後半15分にセットプレーから失点。勝利をもぎ取ることはできなかった。

 MF藤田譲瑠チマは「前半は自分たちにチャンスがあった。そこで決めきれるかどうかが浦和との差」。一方、J1の舞台でも「自分たちのやりたいサッカーはできるんだ」という手応えも感じている。

 新監督は先月30日に来日しており、隔離措置はまもなく明ける。甲本HCは「選手はかなり前向きにチャレンジしてくれている。その流れを止めないようにもう一度切り替えて、ホーム戦で頑張りたい」と雪辱を誓った。松本麻美