性暴力事件の無罪に抗議 横浜地裁支部前でフラワーデモ

大平要
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 性暴力の根絶を訴える「フラワーデモ」が11日、川崎市川崎区の横浜地裁川崎支部前であり、約20人が集まった。同支部は3月15日、強姦(ごうかん)罪に問われた男性に対し無罪判決を言い渡した。デモを呼びかけたフラワーデモ川崎の菊田由佳さん(49)は「被害者の側に立った法律に変えていくべきだ」と、時効の延長などの刑法改正を訴えた。

 「判決文を聞くたびに、司法から私が否定されているような気がします」

 主催者が被害者の女性のコメントを読み上げた。

 判決は、女性が母親の交際相手だった男性から長期間、重い性的虐待を受けていたと認め、「苦痛が筆舌に尽くしがたいことは明らか」と指摘した。

 ただ、検察側が女性の日記などを根拠に、2010年2月13日に暴行があったと主張したことについては「合理的な疑いが残る」と結論付け、男性を無罪(求刑懲役7年)とした。

 医師のカウンセリングを受けて女性が警察に相談したのは、被害の9年後。強制わいせつ罪の公訴時効は7年、強姦罪(現在は強制性交等罪)は10年で、長く続いた虐待の大半は起訴に至らなかった。

 主催者は声明で「時効によって、性被害が認められているにもかかわらず無罪という、性被害者にとっては残酷な結論になった」と無罪判決に抗議。裁判官が判決を導き出す推論の過程に「ジェンダーバイアス(偏見)が色濃くある」と批判した。また、公訴時効の延長などの法改正が行われていれば「無罪にならなかった可能性が非常に高い事件だ」と訴えた。

 地裁支部によると、検察側が控訴せず、無罪判決は確定した。(大平要)