夢は「車イスモデル」 iPhoneがくれた声と希望

拡大する写真・図版卒業式の日、はかま姿で卒業証書と花束を手にする愛甲花菜さん=2021年3月15日、宮崎県立清武せいりゅう支援学校、本人提供

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 「トウキョウニ デテ クルマイスモデルニ ナリタイデス」

 この春、宮崎県立清武せいりゅう支援学校高等部を卒業した愛甲花菜さん(18)。夢について、iPhoneとiPadの音声読み上げ機能などを駆使し、オンライン会議システム「Zoom」で語った。

得意なことと苦手なこと、できることとできないこと――。凸凹はだれにでもあるが、それが学校や日常生活で、その差が少しだけ目立つ子どもたちがいる。凹は支援し、凸を伸ばす。2018年春から凸凹のある子が輝ける教育を紹介してきた連載「凸凹の輝く教育」で、今回から、夢に向かう子どもたちの姿を紹介します。

 3年前、高等部に入学した時は、首を振って「はい」「いいえ」を表現するしか、コミュニケーション手段を知らなかった。思いは誰にも伝えられない。

 「アキラメテ イマシタ」

 筋力の低下などがある難病、先天性ミオパチーのため、気管切開人工呼吸器をつけ、吸引などの医療的ケアが24時間必要だ。発語もうまくできず、家族でも聞き取るのがなかなか難しい。生まれつき、自分で立ったり体を起こしたりすることもできないため、電動車いすの生活。学校での学習も1時間おきにベッドで横になって、続けてきた。

 でも、心の中ではいろんなことを叫んでいた。

 そこに気づいたのが、高1の…

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