移転した機体が飛来、騒音も 「負担軽減」の普天間で

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国吉美香、菊地直己
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 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の返還に日米が合意して12日で25年となった。当初「5~7年以内」とされた返還は、条件となった県内移設をめぐり難航が続く。返還に先立つ「負担軽減」として、夜間早朝の騒音規制や訓練の本土移転などを日米は打ち出してきたが、負担軽減と逆行するデータもある。

 加藤勝信官房長官は12日、記者会見で「普天間飛行場が危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない。辺野古移設が唯一の解決策で、着実に工事を進めていくことこそが普天間の一日も早い全面返還、危険性の除去につながる」と強調した。「基地負担軽減は沖縄の心に寄り添えているか」と質問されると「沖縄の皆さん方の理解を得つつ進めていくという方針にのっとって対応させていただいている」と語った。

 常駐機が73機(2014年3月)とされた普天間から、KC130空中給油機15機が2014年8月までに、岩国基地に移転された。返還合意以降、普天間所属部隊の拠点が本土に移された初のケースだった。また12、13年に新たにオスプレイ24機が配備されたが、訓練の一部を北海道やグアムに移転したと政府は説明し、負担軽減を強調してきた。

 しかし、17年度に24時間態勢で防衛省が始めた目視調査によると、普天間所属機の離着陸回数は17~20年度(20年度のみ2月まで)、各年度約1万3千~4千回で推移。加えて県外などの「外来機」の離着陸は、17年度415回、18年度1756回、19年度2776回、20年度(2月まで)2321回。岩国に移ったKC130も繰り返し飛来している。

 訓練移転について17年の米政府会計監査院(GAO)の報告書は、KC130は「岩国周辺に十分な訓練地がないために、沖縄に戻って訓練せざるを得ない」と記した。

 飛行場滑走路の南端に近い、宜野湾市の上大謝名地区では19年5月、記録が残る95年以降で最大値の騒音124・5デシベル、今年3月にも2番目となる123・9デシベルを観測した。いずれも「聴覚機能に異常をきたす」といわれる値。上大謝名地区の自治会長、大城ちえ子さん(67)は「慣れてはいても、最近はひどすぎる。これまでも声を上げてきたのに、これ以上どこに言えばいいのでしょう」と話す。

 日米は96年3月、午後10…

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