コロナ直撃のビール業界、缶に活路 想定外の人気商品も

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若井琢水
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 ビール各社が「家飲み」用の商品を強化している。新型コロナ禍による外出自粛や時短営業で、主力の飲食店向けが苦戦する一方、巣ごもり需要が高まっているからだ。健康志向に対応したり、泡や味わいを「お店」に近づけたりして販売を底上げしたい考えで、競争も激しくなっている。

 「(飲食店向けは)3年くらい、前の状態に戻ることは厳しい。家庭用の期待値は高まっている」。サントリービールの西田英一郎社長は、そう話す。

開けると自然に泡…人気すぎて出荷停止

 同社は4月発売の新商品で、缶ビールのテコ入れに乗り出した。ビールだが糖質ゼロで健康志向の人にアピールしやすい「パーフェクトサントリービール」を販売開始。26日には缶ビールに付けるとグラスに注ぐ際にきめ細かな泡が作れる「神泡サーバー」を売り出す。西田社長は、糖質ゼロビールに「既存のブランドでは取りきれない需要を、しっかり取れる」と期待を寄せる。

 アサヒビールも、泡を楽しみやすくした「スーパードライ 生ジョッキ缶」を6日にコンビニで先行販売した。缶の内側に特殊な加工があり、開けると自然に泡が立つ。想定を超える人気で、販売2日でコンビニ向け出荷が一時停止になった。5月からは、家庭用ビールサーバーのレンタルとビールの定期販売をセットにしたサービスも始める。

 キリンビールは、クラフトビールで攻める。缶入りのクラフトビールの大型商品「スプリングバレー 豊潤〈496〉」を3月末に売り出した。希望小売価格は税込み273円(350ミリリットル入り)と高めだが、豊かな香りが楽しめるという。昨秋、業界の先陣を切って売り出した糖質ゼロのビール「一番搾り 糖質0」も、半年で300万ケースを売り上げた。

生ビールの品質向上=飲食店支援

 各社が家庭用を強化する背景…

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