高齢者のワクチン接種始まる さいたま市の老人ホーム

新型コロナウイルス

上田雅文 川野由起
【動画】埼玉でも高齢者ら一般住民に新型コロナワクチンの接種が始まった=上田雅文撮影
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 さいたま市で12日、高齢者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。各自治体が行う接種は埼玉県内で初めて。政府は6月末までにすべての高齢者に2回接種分を供給するとしており、他の自治体でも来週以降、順次行われる。

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 さいたま市内の特別養護老人ホーム3カ所で12日、男女計145人が接種した。

 同市北区の特養ホームには午前11時半ごろ、ワクチンを冷蔵保管するサテライト型接種施設から50回分のワクチンが届いた。午後1時40分ごろ、多目的スペースに集まった入所者25人が、医師から「食べ物や薬で体調が悪くなったことないですか」「少しちくっとしますよ」などと声をかけられながら接種した。接種後、約30分間は副反応の有無を見るため、その場で待機。特に入所者たちに異常はなかった。

 この特養の女性施設長(58)は、入所者から「接種できて安心した」「もっと痛くしびれると思ったがまったくない」と聞いて安心したという。コロナ禍で、入所者は1年以上、家族らと面会ができず、不便な思いをしていたという。施設長は「接種が始まり大きな期待が持てる。2回目の接種もあり、まだまだ手が抜けないなという思い」と話した。

 さいたま市は、高齢者施設の中でもより入所者の介護が必要な特養ホームを優先し、市内15カ所の特養でまず接種を進める。高齢者施設の全入所者へ今月中旬には接種券を発送する予定にしている。ただ、市担当者は「接種する医師や場所の確保調整も必要でワクチンが順調に届いても、約7千人いる特養入所者だけで接種完了は早くても5月中になる」と話す。

 さらに、現在届いているワクチンは975人分で、4月中に市への供給が決まっているのは計1462人分だけ。65歳以上の高齢者が約30万人いるが、さらなるワクチンの具体的な搬入日程や供給量の連絡は今のところ、国や県からないという。(上田雅文)

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 高齢者向けのワクチンは県内では、さいたま市の他に10市町に先行配布される。高齢者人口が多く、高齢者に占める感染者の割合が高いことなどを踏まえ、県が決めた。

 今週は川口、和光、本庄、戸田、寄居の5市町、19日の週にはふじみ野、川越、三郷、所沢、毛呂山の5市町に配布される。順次、接種が始まる予定で、寄居町では18日に接種を始める。

 ただ、優先接種の対象はさまざま。7市町は高齢者施設の入所者を、毛呂山町は80歳以上を対象にするという。本庄市は65歳以上の高齢者全員とし、19日から予約を始める予定。26日の週には、県内の全市町村に1箱(485人分)が配布されることが決まっている。

 ワクチンの接種開始を受け、大野元裕知事は12日、「一刻も早く県内の高齢者をはじめとする県民に安心な状況が来るように、不安のないよう進めたい」と記者団に語った。(川野由起)

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