学生・園児服の無料クリーニング1万点 店主「自信に」

森直由
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 1月下旬から学生、園児服の無料クリーニングに取り組んできた「谷口商会」(大阪府守口市)が、3月末でキャンペーンを終えた。約2カ月間で、延べ約2800人から預かった計約1万1800点を洗った。昨年末に2店舗を閉店させ、将来に不安を募らせていた谷口康宏社長(35)は、「クリーニングが多くの方にまだまだ必要とされていることが分かり、大きな自信になった。参加して良かった」と振り返る。

 「子供たちもきれいな制服を着れば、心が少しでも晴れて、笑顔になれるのではないか」。鹿児島県内のクリーニング店の経営者が、昨年12月に提案した採算度外視の企画だった。全国から約70事業者、800近くの店が賛同。大阪府内からは、谷口さんが経営する守口、寝屋川市内の7店が参加したという。

 口コミで評判が広がり、予想以上の反響に。本社工場のドアには、利用客から寄せられた感謝の言葉が今も貼られている。「家計も助かるけど、子供が喜んでいます」「きれいな制服を着て、卒業式に送り出すことができました」「新学期から、新たな気持ちで登校できると思います」――。従業員も無料企画のために、夜遅くまで工場に残って頑張った。

 前年同月比20~30%減で推移してきた売り上げは、3月には同約5%減まで縮まった。谷口さんは「コロナ禍がいつまで続くか分からず、まだ不安はある」としながらも、「学生服を定期的に預けてもらえるようなキャンペーンをまた考えたい」と前を向いている。(森直由)