福島第一原発の処理水を海洋放出、政府が方針を正式決定

【動画】処理済み汚染水のタンクが林立する東京電力福島第一原発=熊倉隆広撮影
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 政府は13日、東京電力福島第一原発の処理水について関係閣僚会議を開き、海洋放出することを正式に決めた。梶山弘志経済産業相が同日福島県を訪れ、内堀雅雄知事らに会って説明する。

 福島第一原発ではいまも汚染水が増えている。東電は、多核種除去設備(ALPS〈アルプス〉)で処理してタンクに保管しているが、2022年秋以降には満水になる見通しだという。

 関係閣僚会議で決めた基本方針では、タンク増設の余地は限定的などとして、海洋放出の必要性を強調している。処理済み汚染水はアルプスで再び処理し、海水で薄める。放射性物質の濃度を法令の基準より十分低くした処理水にしたうえで、海に流す。政府は東電に約2年後をめどに放出を始められるように、設備の設置などを求める。

 漁業関係者は反対しており、福島の住民らにも不安感がある。政府は「風評被害」が起きないよう万全の対策をとるとしている。

 菅義偉首相は、東京電力福島第一原発の処理水について関係閣僚会議で「処理水の処分は、福島第一原発の廃炉を進めるのにあたって、避けては通れない課題だ。基準をはるかに上回る安全性を確保し、政府をあげて風評対策を徹底することを前提に、海洋放出が現実的と判断した」と述べた。