「まん延防止」適用の京都 飲食店の見回り調査を開始

新型コロナウイルス

高井里佳子 向井光真、小西良昭 北村有樹子
[PR]

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、京都市でも12日、まん延防止等重点措置(重点措置)が適用された。市は京都府と合同で、飲食店の対策状況を確認する見回り調査を開始。同時に重症化リスクの高い高齢者へのワクチン接種も始まり、拡大防止策は正念場を迎えている。

 見回り調査は、京都市内約1万3千の飲食店が対象。同日は、同市と京都府の職員計40人が2人1組のチームになり、調査や指導のために現場を回った。14日からは民間事業者のスタッフ120~200人も加わり、調査にあたる。消毒設備や換気対策など10項目を確認し、不備があれば改善を求めるという。

 チームの一つは中京区和食料理屋を訪れ、換気対策やアクリル板の設置などの実施状況を確認するなどした。同店は全ての項目をクリアした。

 同店の荻野善之営業部長(47)は「営業時間など守らない店もある中で、行政主導の見回りは足並みをそろえる意味で有効だと思う」と語った。

 チームは来月5日までに京都市内の全飲食店を回る予定だ。京都市の三科卓巳・危機管理監は「調査は取り締まりではない。店の方に理解、協力してもらうために丁寧に説明してほしい」と話している。

 重点措置が適用されると、知事は時短営業などの感染対策を要請・命令できる。命令に違反すれば、20万円以下の過料を科すことも法律で可能になる。感染対策を現地で確認するチームとは別に、午後8時閉店(アルコール類の提供は午後7時まで)を守っているかなどを民間事業者のスタッフが確認する。(高井里佳子)

     ◇

 12日は、新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種も始まった。府内では、高齢者が集団で生活していてクラスター(感染者集団)が発生しやすいことなどから、施設入居者の接種を優先する。この日は、京都市と宇治市の特別養護老人ホーム3施設で、入居者や職員がワクチンの優先接種を受けた。

 京都市内では特養2施設の約50人が接種。左京区の特養「花友しらかわ」では介護福祉士ら施設従業員と、70代~100歳の入居者計38人が多目的室などの会場で、健康状態を確認して、順番に腕にワクチンの接種を受けた。同施設では19日までに接種希望者計201人の接種を終えるという。診療所長の大橋一郎医師(80)は「問題なく接種できた。みなさん落ち着いて、インフルエンザ予防接種と同じような感じで受けて頂いた」と話していた。

 一方、京都府宇治市伊勢田町の伊勢田明星(みょうじょう)園特別養護老人ホームでは、入居者8人と職員7人がワクチンを接種を受けた。多目的のボランティア室(約70平方メートル)を仕切って接種と待機場所にした。大きな副反応はなかったという。

 101歳までの入居者29人と全職員70人が今後4日間かけて接種を受ける予定。下沢耕平園長(46)は「少し不安がとれたかな。接種を2回終えて徐々に面会を再開できれば」と期待する。

 市にはワクチン320回分が届いており、別の特別養護老人ホームも15と16日に約170人が接種を受ける。(向井光真、小西良昭)

 重点措置の適用により、府内で予定されていたイベントの開催にも影響が出始めている。

 京都古文化保存協会などが主催する春の「京都非公開文化財特別公開」(朝日新聞社特別協力)は、5月5日まで休止する。協会は「拝観者の健康・安全を最優先しての判断」としている。5月6日以降の開催は今後の状況で判断する。

 京都の代表的な縁日として知られる「弘法さん」(21日、東寺)と「天神さん」(25日、北野天満宮)は、今月の実施を検討中だという。(北村有樹子)

     ◇

 京都府京都市は12日、新たに42人(府5人、市37人)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。11日にも81人(府32人、市49人)の感染が判明しており、府内の累計感染者数は再陽性を含めて1万328人、死亡者数は174人となった。

 10日発表の84人と11日発表の81人のうち、府によると、計2人はクラスター(感染者集団)が発生している舞鶴市海上自衛隊員で、これまでに判明している感染者とあわせて計12人になった。

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]