10秒間に詰まった技術と本能 作家が驚いた100m走

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聞き手・吉永岳央
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 数ある五輪種目のなかでも陸上100メートルへの注目度は高い。わずか10秒前後で決着する勝負に、なぜ人はひきつけられるのか。高校陸上部の青春を描いた小説「一瞬の風になれ」の著者、佐藤多佳子さんにその魅力を聞いた。

 100メートル走は、ちょっと特別なスポーツかもしれません。フィジカルが勝敗のかなりの部分を占めているから。要は、生まれ持った「体」があるかどうか。選ばれた人でなければ戦えない。

 その意味で、アジア勢はどうしても遺伝子レベルでのハンディを負っています。それでも、今夏の東京五輪では、決勝の8人に残れるかもしれない日本選手が複数いる。どうしようもなく大きな差を努力で埋めているすごさは、もっと知られていいでしょう。

 陸上について何も知らなかった私は、神奈川県の公立高を4年かけて取材しました。

 驚かされたのは、準備と本番の強烈な対比です。

 100メートル走というのは…

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