コロナでバイトなく…制度の対象外、待ち受ける奨学金

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上野創、桑原紀彦
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 昨年度から導入された国の修学支援制度により、収入の少ない世帯の進学率が上がった。ただ、制度の対象となった学生も暮らしの厳しさを口にする。制度の対象外となり、コロナ禍でアルバイト先も減って苦しい生活を送る学生からは、制度の拡充を求める声が出ている。

 北海道で一人暮らしをする私立大4年の男子学生(21)は制度の利用前、日本学生支援機構の貸与型と給付型(返済不要型)の奨学金を月に計18万4千円受けてきた。仕送りはゼロ。制度の適用を申請して認められ、授業料負担が軽くなったほか、月3万円だった給付型奨学金も昨年度は月7万5800円に増えた。

 その一方、制度の利用に伴って月5万4千円の無利子の貸与型奨学金が不支給になり、月々の奨学金の総額は8200円減った。アルバイト先のコンビニエンスストアもコロナ禍で人が減らされている。「(給付型奨学金が増額されて)将来の返済額が減ったうれしさはありますが、受け取れる現金が減って暮らしはきつくなりました」

 母子家庭で育った。母は体を壊して介護の仕事を辞め、いまはコンビニで働いている。この冬、男子学生が道内の実家に帰ったところ、母は入浴の回数を減らし、食事は売れ残りのコンビニ弁当で済ますなどして生活費を節約していた。息子のために借りた教育ローンの返済のためだ。「悲しくなりました。もう少し支援があれば」と男子学生は話す。

本当は進学したかった妹に「ごめんね」

 東京都内で一人暮らしをする広島県出身の中央大3年の女子学生(21)は、父親が建設業、母親は企業の正社員で世帯年収は350万円ほど。日本学生支援機構から月約18万円の貸与型奨学金を受け、授業料など大学関係に12万円、残りを生活費に充てている。制度の対象になるだろうと申請したが、大学からは「対象外」との通知があった。

 アパートの自室にテレビはな…

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