政府と東電、当事者意識欠く 迷走続けた処理水問題

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原発取材センター長〈福島総局長〉 村山知博
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 東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出は、地元の反対や不安を押し切る政治判断だ。

 我が家を追われ、仕事を失う苦しみに耐え、ようやく復興の兆しが見えてきたいま、「地元の理解が前提だ」という約束が反故(ほご)にされた。いつまで苦痛を強いられるのか――。被災地には、やるせなささえ漂う。

 政府と東電は、福島の「痛み」を抑えるため、重い責任を自覚しなければならない。

 この10年を振り返ると、政府は東電を廃炉の前面に立たせ、東電は政府の判断を待つ姿勢が目立った。処理水問題が迷走したのは、両者に当事者意識が欠けたことが大きい。

 もともと日本の原子力政策は…

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