「もっと周りに話せていたら」 心の病ある親のこと

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畑山敦子
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 母がうつ病とパニック障害を発症した時、坂本拓さん(30)=神奈川県=は中学生だった。中学校や高校、専門学校に通いながら母を支えてきた。「中学でも高校でも、お母さんのことを相談したことはなかった」。子どもが親をケアすることをわかってもらえないだろうというあきらめや、偏見を恐れる思いがあったからだ。

 坂本さんが中学2年の頃、母(52)は精神的に不安定になることが増えた。父とけんかになって自殺未遂を起こし、人混みにいるとパニックになるため外出を恐れ、次第に仕事に行けなくなった。

 母はうつ病などの診断を受けていたが、坂本さんや姉には伝えていなかった。当時、「お母さんがパニックになるのがとても不安だったけれど理由がわからず、友人や先生にどう言えばいいかわからなかった」。

 自動車整備士を目指して工業科のある高校に進学したが、母の症状は悪化した。父は家を出て行き、社会人になった姉も家を出た。坂本さんは学校以外で出かけることが減り、できるだけ母に寄り添うようになった。高校2年の時、母からうつ病であることを打ち明けられた。予想していたものの、母にどう接すればいいかわからず、戸惑った。

記事後半では、心の病のある親のことを誰かに相談したかを尋ねた調査についても紹介します。

家族をマイナスに見られたくない

 「自分がお母さんを支えるし…

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