政治主導も官僚主導も腐敗招く? 総務省接待に見る教訓

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コラム「憲法季評」 法哲学者・松尾陽さん

 BS4Kの衛星基幹放送事業者に認定された企業からの総務省職員に対する接待が問題となり、総務大臣は給与を自主返納し、幾人かの幹部職員に対しては懲戒処分が下った。接待が高額なことに焦点があてられるところもあった。

 懲戒処分のリスクがあるにもかかわらず、なぜ接待を受けたのか。2000年に国家公務員倫理法が施行されて以来、そのような接待の規制が非常に厳しくなっていることは、職員の間でも十分に周知されていたはずである。情報通信分野の急成長により任務の重要性が増した総務省の職員の慢心があったのか、接待を受けた官僚の一部が官邸に近かったことや相手事業者側の中に首相の息子が含まれていたことが関係するのか、核心部分はよくわからない。ほかの案件でも、接待が繰り返されていたことが報道されていることからすれば、少なくとも癒着を許す体質があるのだろう。

まつお・よう 1979年生まれ。名古屋大学教授。専門は法哲学。編著に「アーキテクチャと法」。

 いずれにしろ、このような癒着が行政の公正さを歪(ゆが)めてしまうことは確かだろう。今回の件でいえば、事業者の、放送法上の外資規制違反を見逃していたこともその歪みの一つである。

 癒着を生みやすいのがコネだ…

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