電車内の痴漢事件で無罪判決 「犯人取り違えた可能性」

新屋絵理
[PR]

 電車内で女性の胸を触ったなどとして東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた会社員の40代男性に対し、東京地裁は13日、無罪判決を言い渡した。村山智英裁判官は、警察による犯行再現の不正確さを指摘したうえで、「女性が被害にあったこと自体は信用できるが、犯人を取り違えた可能性がある」と述べた。

 男性は2019年11月、都内の私鉄内で女性の胸を触ったとして在宅起訴されたが、無罪を主張していた。

 判決は、電車が駅に着いてから男性に声をかけるまで「目を離していない」との女性の公判での証言について、捜査段階でそうした供述はなく「犯人の取り違いの可能性を払拭(ふっしょく)できない」とした。

 さらに、身動きがとれないほど混雑した車内で女性の証言通りの犯行をする場合、「実際の犯人の身長は被告(の男性)より低い可能性がある」と指摘。警察が犯行状況を再現した写真は2人の身長差を正確に示していないとし、「被告を犯人とするには疑問の余地がある」と結論づけた。(新屋絵理)