歌う落語家桂雀三郎、芸歴50年で見せた力みなき境地 

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篠塚健一

拡大する写真・図版「立ち切れ」の桂雀三郎=2021年3月14日、大阪・朝日生命ホール

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 ♪焼き肉バイキングで食べ放題~ 「ヨーデル食べ放題」の明るい歌声で知られる落語家、桂雀三郎がこの春、入門50年の節目を迎えた。独演会(3月14日、大阪・朝日生命ホール)の古典3席にいまの芸境を見た。

ボケとツッコミの「大阪入門」

 似た者父子の酔っ払いぶりを描く「親子酒」は、「大阪入門」とも言うべき演出が傑作だ。「ひとがボケたら自分もボケ返して、相手がツッコんではじめて終わる」「大阪の人間の義務やで」「小学校3年から学校でボケとツッコミの時間がある」……。

 大阪出身ではないうどん屋を相手に、「ウソやがな~」と遊ぶ息子。その呼吸(いき)と間が絶妙で、どこかにいそうなおっさんがいきいきと浮かび上がる。持ち味のコミカルさが生きた一席。だが、この日の見ものは次の悲恋物語だった。

 芸者小糸と若旦那のかなわぬ…

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