熊本地震から5年、県が追悼式 今も仮設などに400人

熊本地震

伊藤秀樹
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 熊本地震の発生から5年を迎えた14日、熊本県は犠牲者追悼式を開いた。観測史上で唯一、2回の震度7の揺れに見舞われた地震で、熊本・大分両県で災害関連死を含めて276人の命が失われた。参列者は災害の教訓の継承や復興への決意を新たにした。

 午前10時に県庁で始まった追悼式では、遺族ら34人が黙禱(もくとう)をした。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、式は昨年に続き、参加者を減らして規模を縮小した。インターネットで初めてライブ配信もした。

 熊本県では今も約400人が仮設住宅などでの仮住まいを余儀なくされている。蒲島郁夫知事は式辞で、「誰一人取り残さないという決意で、最後のお一人が再建を果たされるまで支援を続けて参ります」と述べた。地震後に一部不通になった国道57号やJR豊肥線など交通インフラが昨秋までに復旧したことに言及する一方、「熊本地震の経験を将来に語り継ぎ、国内外の防災・減災につなげていくことも私たちの重要な責務」と強調した。

 熊本地震は、2016年4月14日午後9時26分の「前震」で倒壊した住宅などの下敷きになり9人が死亡。多くの人が避難所や車中で過ごしていた16日午前1時25分に「本震」が襲い、住宅の倒壊や土砂崩れなどで41人が亡くなった。避難生活での体調悪化による関連死などは226人。全半壊または一部損壊した住宅は20万棟を超えた。(伊藤秀樹)