言論の自由を守ることが危険な行為に…勾留中の黎氏訴え

広州=奥寺淳
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 「言論の自由を守ることは危険な行為になってしまった」――。香港国家安全維持法国安法)違反などの罪で起訴され、勾留中の香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(72)が、同社の記者たちにあてた手紙でそう危機を訴えた。

 手紙は、黎氏が社員たちから寄せられた激励の手紙に3日付で返信したもので、同紙が13日に掲載した。「どうか心配しないでください。普段は本を読み、祈りを捧げ、運動もして食事もとれています」と勾留生活を報告している。

 国安法の施行後、言論の自由を守る記者の仕事が危険にさらされているとし、「くれぐれも気をつけ、危険を冒さないでください。自らの安全が重要です」と呼びかけている。その上で「正義を掲げることが報道に従事する者の責任であり、不正義の誘惑に負けず、我々を通じてよこしまなことを実現させなければ、責任を果たすことができる」ともつづり、自信を持って人の道にかなうことを報じるよう記者たちを励ましている。

 黎氏は、2019年の逃亡犯条例改正案に反対する市民デモにからみ、複数の違法な集会を組織・参加した罪でも起訴されており、16日に裁判所で初の量刑が言い渡される見通し。(広州=奥寺淳