詩人のツイート「#礫」 コロナ禍こそ生まれるうねり

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伊沢健司
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 ツイッターの投稿に「#礫」(ハッシュタグ・つぶて)を入れれば、どんな作品でもいい。福島市在住の詩人、和合亮一さん(52)が毎月、詩や動画などを同時に投稿することを広く呼びかけている。東日本大震災の直後、悲しみや怒りのツイートをひとりで連投し共感を呼んだ「詩の礫」の新しいかたちだ。「コロナ禍だからこそ生まれた表現」というのは、なぜか。

写真・図版
「#礫」を呼びかける和合亮一さんのツイート

 「十年 震えていた夜を思い出す」

 「十年 震わされていた夜を思い出す」

 「あの夜 どんなことを 思っていましたか 震えながら 揺すぶられながら」

 「十年 あなたの歳月は あなたに何を伝えましたか」

 「十年 あなたの命は 歳月を生きましたか」

 今年の3月11日午後10時、和合さんがツイートを始めた。同時に、多くの人たちの「#礫」が次々とツイッターのタイムラインに流れる。10年前、そしてこの10年間をかえりみた詩、散文に加え、音楽つきの動画も。それらの投稿に、和合さんや参加者が互いに「いいね」を押す。日付が変わるまでに「#礫」は約270件余り投稿され、翌12日も続いた。和合さんは「うねりを感じる。デモ行進をしているみたいな気もします」。

 約束の時間だった。震災からちょうど10年となる日の夜、多くの人たちとともに、祈りを込めて作品を投稿する。それに先立ち「#礫」を2020年4月に始めた。以後、月1~2回、あらかじめ日時を決め「連続ツイートをいたします。コラボレーションを求めます」と呼びかけた。テーマは震災に限らない。参加者は十数人だったが、3月までには150人ほどに増えていた。

後段に和合さんのインタビュー

震災から10年たったいま、何を感じているのか。後段では和合さんに思いを語ってもらいました。

 同時に、ともに、投稿する。そのアイデアが生まれたのは、10年前の経験と、新型コロナウイルスの感染拡大があったからだ。

 和合さんは高校教師として福…

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