途上国女性の4分の1、性交渉「ノー」言えず 国連調査

ニューヨーク=藤原学思
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 国連人口基金(UNFPA)は14日、発展途上国57カ国で、5割近い女性が自らの身体に関する重要な決定権を持っていないとする報告書「私の体は私のもの」をまとめた。カネム事務局長は「身体に関する自己決定権の否定は基本的人権の侵害だ」としている。

 報告書の対象は57カ国の15~49歳の女性。コンサルティング会社「ICFインターナショナル」が2007~18年に実施した保健調査への回答をもとに、UNFPAが各国のデータを抽出した。各国平均で「性交渉を断ることができる」は75%▽「避妊するかを自ら決められる」は91%▽「医療機関に自らアクセスできる」は75%だった。

 一方、三つ全てに当てはまる女性は、各国平均で55%にとどまった。特に、いずれも西アフリカニジェール(7%)、セネガル(同)、マリ(8%)が低かった。こうした地域は貧困が深刻で、妊産婦に対する医療も機能しておらず、女性は世代を超えて閉塞感(へいそくかん)を覚えているという。

 カネム氏はまた、新型コロナウイルスの影響で女性本人が望まない妊娠が増え、教育や就業の機会が損なわれている現状があると指摘。「ジェンダー平等を実現するには、より多くの男性が、女性の身体に関する自己決定権を著しく損なう特権と支配の構造から抜け出す努力をしなければならない」と訴えた。(ニューヨーク=藤原学思

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