スポーツ用品ヒマラヤ会長、社長復帰「スピード感必要」

根本晃
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 スポーツ用品大手「ヒマラヤ」(岐阜市)創業者の小森裕作会長(72)が、11年ぶりに社長に復帰した。足元の業績は、コロナ禍でも「密」を避けられるアウトドアやゴルフ関連の商品がよく売れて堅調だ。小森氏は「スピード感を持った経営判断が求められている」と話し、再び成長戦略の指揮をとることにしたという。

 13日付で会長兼社長となった小森氏は、1976年に「岐阜ヒマラヤ(現ヒマラヤ)」を設立。もともとはスキー用品を主力としていた。だが、スキー人口が減り始め、2000年代前半に様々なスポーツ用品を取り扱う店に転換を進めた。業態転換に区切りがついた10年に社長を退き、会長に就任していた。

 同社は東海地方を中心に全国で99店舗(21年2月末時点)を展開。21年8月期の純利益は9億円の黒字を予想する。コロナ禍で客数が急減し、赤字となった前年から黒字転換を見込む。

 業績が改善するなかで、社長再登板を決めた理由について小森氏は、「ワンマンにする気はないが、今の時代はスピード感が必要」と述べた。

 同社は長期の成長戦略や中期経営計画の策定を進めている。もう一段の成長のために、経営の重みが増しているという。コロナ禍で消費者の生活様式が変化。アウトドア関連では、ソロキャンプ(1人キャンプ)に注目が集まるなど、価値観がいっそう多様になっているという。キャンプ場関連のサービスなど小売り以外の新規ビジネスの検討も進める。

 小森氏は「1990年代後半にスキーブームが終わり、僕はこれではダメだと思って業態を転換した。転換が遅れた社はつぶれた」と振り返りつつ、経営の世代交代が必要になってきていると指摘。「(社長は)3年だけ務める。創業者として責任をもって判断し、バトンタッチをしていきたい」と話した。(根本晃)