吹部経験2年でフルートの1stに、自分との戦い乗り越え全国金賞(奏でるコトバ、響くココロ)

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光ケ丘女子高校(上)

「いま」どれだけ頑張るかが一番大事!

 3月に行われた全日本アンサンブルコンテストで、愛知県の聖カタリナ学園光ケ丘女子高校吹奏楽部・フルート四重奏が金賞を受賞した。当時2年生で、1st(ファースト)奏者を務めた「カズミン」こと津坂和実は、中学時代は合唱部で吹奏楽を経験していない。小規模の中学校で吹奏楽部がなかったのだ。

 光ケ丘女子の吹奏楽部部長だった姉の影響もあり、カズミンは中学1年のときからフルートの個人レッスンを受け、「私もお姉ちゃんみたいに光ケ丘で吹奏楽がしたい」とあこがれを募らせていた。

 2019年春、カズミンは光ケ丘女子に入学し、満を持して吹奏楽部の一員となった。だが、光ケ丘女子は全日本吹奏楽コンクール全国大会の常連校。高度な環境の中ですぐに壁にぶち当たった。

 他の新入生と違い、カズミンには吹奏楽部の活動の流れや用語がほとんどわからなかった。1人での練習はずっと立奏でやっていたため、いすに座るとうまく吹けなかった。楽譜をもらってすぐ演奏する「初見」にも慣れておらず、当たり前のように初見で吹ける同級生の横で体を縮こまらせることしかできない。

 100人を超す部員の中で、自分だけがポツンと取り残されている気がした。「高校から吹奏楽を始めた」ということが、大きなコンプレックスだった。

     ♪

 少しずつなじんでいったカズミンだが、同級生との差を感じることは多かった。1年のときから吹奏楽コンクールのメンバーに選ばれて全国大会に出る者、全日本アンサンブルコンテスト東海大会に出場する者もいて、悔しさや焦りを感じて落ち込んだ。

 1年生の終盤では「私は高校から始めたばかりだし、きっと2年でもコンクールメンバーにはなれないんだろうな……」と半ばあきらめていた。

 そこで直面したのがコロナ禍…

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