「左の壁」松山英樹は気にしない 丸山茂樹がうらやんだ

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 男子ゴルフのマスターズ・トーナメントを、アジア選手で初めて制した松山英樹(29)。屈指の難コースを制したポイントはや、久々の会食で感じた印象を、プロゴルファーの丸山茂樹さんに語ってもらった。

 マスターズは、アマチュアだった彼が初めて来た時から、相性がいい。コースは、人と人とが合う、合わないと一緒です。

 マスターズで一番嫌なのは、半分ほどのホールに、左に曲げてはいけない「左の壁」があること。左の林に入れてしまうかもしれないと気になる人は活躍できません。松山英樹と、マスターズで上位に入った伊沢利光さんや片山晋呉の共通点は、ティーショットの精度が高いこと。左の壁を気にせず打てる。

 最終日、英樹は出だしのミスを引きずらなかった。ボギーの後、左に壁のある2番のティーショットを真ん中に打ち抜いた。アイアンのディスタンスコントロール(距離感)も際立っていました。何よりショットとパットのコンビネーションが良かった。これまではショットが良くてもパットが悪いことがあった。

 肝心のパットは、今までは力が抜けたり、入ったりして、良いパットと悪いパットが明確に分かれていた。ここ3、4試合、リズムを一定にして打って、決め抜けた。距離感もよかった。スピードが出ているのでラインに乗ったら入る。2位のザラトリスは、スピードがまちまち。カップをオーバーしたり、ショートしたりしていました。

 今年2月、寒かったけれど外で、久しぶりに英樹と会食しました。一緒だった目沢コーチは、自分のできることを探していました。選手にとって、ゴルフの技術について深く話せる存在は大きいと思います。

 これまで日本の多くの先輩たちが挑戦してきました。青木功さんが米ツアーで優勝し、僕は子どもの頃、日本人でもできる、米ツアーに行きたいと夢を抱きました。英樹はメジャーで新たな大陸を発見した。アジアの選手に、夢と希望を与えてくれました。

 英樹はまだ20代。東京五輪の金メダル獲得、そして、次のメジャー優勝も現実的です。米ツアーの練習場だけを見ると、誰が勝ってもおかしくない。しかし、林や池のない練習場で出せる力を10とすると、多くの選手は試合で7になる。タイガー・ウッズはいつも9・5でした。今後の活躍は、今大会でみせたプレーをいかに再現できるかになります。