警察犬を目指してテスト 秋ケ瀬公園で嘱託警察犬審査会

黒田早織
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 事件の犯人や遺留品、行方不明者などの捜索をする警察犬。埼玉県警嘱託警察犬になるための年に一度の審査会が、8~9日、さいたま市桜区の秋ケ瀬公園で行われた。

 鑑識課によると、県警には現在、民間の訓練所に嘱託している嘱託警察犬84頭と、県警自身で飼育や訓練を行う直轄警察犬7頭がいる。嘱託警察犬の任期は1年で、審査会で合格すれば6月1日から指導士とペアで現場に赴くことになる。2020年の1年間の警察犬の出動は299件。「全国トップクラス」の数字だという。このうち「行方不明者の捜索」が274件と9割以上を占める。

 今回は犬65頭と指導士26人が出場した。犬種はジャーマンシェパードやゴールデンレトリバー、ドーベルマンなど様々。審査は、犯人の遺留物のにおいなどから逃走経路などをたどる「足跡追及」や、パトロールの実施や犯人に飛びかかって捕まえる「警戒作業」など四つの項目がある。

 ジャーマンシェパードのシルト(オス)と審査会に参加した指導士の音喜多雅(おときたみやび)さん(22)は、大井警察犬訓練所(川越市)に住み込み警察犬や救助犬の訓練を担当している。「犬が理解しやすい指示を与えられるように気をつけている。難しいけど、成果が目に見えるから面白い」。一般的に早くて1年、遅くて3年の訓練で警察犬になれるという。「練習通りにうまくできた。『これからもよろしく』と声をかけたい」と笑顔で振り返った。

 堀内寿子同所長によると、警察犬にとっては「止まれ」「座れ」などの命令を聞く「服従」という行為がとても重要だという。「障害物を飛び越えたり、走ったり、かみついたりしている犬はとても華やかに見える。でも、『服従』ができないとただの狂犬になってしまう」と解説した。(黒田早織)