国際司法裁判所に判断託して 元慰安婦が菅首相に提案書

ソウル=鈴木拓也
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 韓国の裁判所が日本政府に元慰安婦らへの賠償を命じた判決をめぐり、元慰安婦の李容洙(イヨンス)さん(92)が14日、ソウルの日本大使館を訪れ、菅義偉首相宛ての提案書を渡した。日韓両政府に国際司法裁判所(ICJ)に判断を託すように求めている。

 提案書では、日本政府が国家は外国の裁判権に服さないとする国際法上の原則「主権免除」を理由に賠償に応じないことから、慰安婦問題の法的紛争をICJに付託することを提案。1月にソウル中央地裁が日本政府に賠償を命じた判決の妥当性や、慰安婦制度の違法性の有無、1965年の日韓請求権協定や2015年の慰安婦合意で元慰安婦らの個人請求権が放棄されたかどうかを主な争点としている。

 李さんは日本大使館を訪れた後に記者会見を開き、「ICJの判決には従う。はっきりさせようというのが私の願いで、もうこれ以上争いたくない」と訴えた。李さんは、1月に地裁が日本政府に賠償を命じた裁判とは別の元慰安婦訴訟の原告で、21日に同地裁で判決が予定される。(ソウル=鈴木拓也)