「シリア政権、化学兵器使った」と認定 国際機関2例目

ブリュッセル=青田秀樹
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 化学兵器禁止機関(OPCW、本部・オランダ)は12日、シリアのアサド政権軍が2018年2月に同国北西部イドリブ県で塩素系の化学兵器を使ったと結論づける報告書をまとめた。政権軍の化学兵器使用を認定するのは2例目。アサド政権は一貫して関与を否定してきている。

 報告書によると、シリア空軍のヘリコプターが18年2月4日夜、少なくとも1点のシリンダーを投下。塩素系ガスの拡散で12人が被害を受けた。居合わせた人の証言、残留物、被害者の症状、衛星写真の分析などから、政権軍の化学兵器使用だと考える「合理的根拠がある」とした。

 現場は政権軍と反体制派が衝突したイドリブ県の交通の要衝サラキブの東部。OPCWは昨年も、政権軍が17年に別の場所の空爆で猛毒のサリンなどを使ったとの報告書をまとめた。

 OPCWの報告に対し、欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は「あらゆる化学兵器の使用が国際法違反だ。関与した人物は責任を問われなければならない」と指摘した。EUはすでにシリアの高官らに制裁を発動しているが、さらなる措置を検討すると表明した。(ブリュッセル=青田秀樹)