苦しい私助けてくれた 書店の一人娘が語る海外児童文学

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松本紗知
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 ヒーローだったピッピ、元気をくれる「特効薬」のようなパディントン――。幼いころから親しんできた海外児童文学についてのエッセーを、書店の一人娘が出版した。友だちのように一緒に育った本、思春期の苦しい時期に支えになった本など、物語にまつわる思い出と作品の魅力が、生き生きとつづられている。「児童書が好きな自分がコンプレックスだった時期もある」という著者が、本に込めた思いとは。

 著者は、東京都在住の越高綾乃さん。長野県松本市で子どもの本の専門店「ちいさいおうち書店」を営む両親のもとに生まれた。出版社の営業職などを経て、現在は両親の店で広報担当をしている。

 2月に出版された「つぎに読むの、どれにしよ? 私の親愛なる海外児童文学」(かもがわ出版)は、昨年4月の緊急事態宣言がきっかけで生まれた。コロナ禍で外出自粛が呼びかけられるなか、店には「子や孫に読みものを買ってあげたいが、どういう本がいいか」といった問い合わせが相次いだ。

 越高さんが店のブログで、自身が読んできた海外児童文学の紹介を始めたところ、それが編集者の目に留まり、出版の話が持ち上がった。

 物心つく前から本が生活の身近にあった越高さん。特に海外の物語が大好きで、日本にはない食べ物や習慣に、わくわくしながらページをめくった。

 著書では「長くつ下のピッピ」や、「くまのパディントン」、「メアリー・ポピンズ」といった20以上の作品を、自身のエピソードとともに紹介している。たとえばピッピに憧れて「ものはっけんか」になったつもりで何かを探してみたり、パディントンの巻き起こす騒動に思いっきり笑って心が軽くなったり。物語と出あった子どものときの目線も交えて、作品の魅力がつづられる。

「みんなと同じ」が求められ…

 「自分の思い出との境目がな…

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