元星組トップスターで75期生の湖月わたるさんは、96年に星組、98年には宙組で「エリザベート」に出演しました。宙組で3番手として演じたルキーニ役への思いとは。退団後に進学した大学のことや、学びつづける喜びについても語ってくれました。
宝塚歌劇団OGのみなさんが、次の人を指名しながらリレー形式で登場するインタビュー企画。今回は、元雪組トップ娘役の愛加あゆさんから、湖月さんへ。
すみれForever:24
今年はミュージカル「エリザベート」の宝塚版が初演されてから25周年。その記念のガラ・コンサートに出演しました。
前回の20周年から5年が経ち、明日海りおさん、朝夏まなとさん、望海風斗さんという3人の新たなトート閣下をお迎えし、ガラコンのカンパニーもひと世代若返った。「エリザベート」を見て、宝塚をめざしたという子もいてとてもうれしく思います。そういう作品に出会えて幸せです。
現役時代、「エリザベート」には2度出演しました。星組ではエルマー役。稽古場では、フランツ・ヨーゼフとルドルフの2役もさせていただいた。
宙組ではルキーニ役。とても難しい役どころでしたが、やりがいもありました。
ルキーニのなかにはいろんな役割がある。リアルタイムで行われている裁判と、ストーリーテラーとしての役割。そしてカフェのシーンやミルクのシーンでは、登場人物に紛れ込んでいる。2幕の幕開けはお客様とのキャッチボールも担っていた。やらなくてはいけないことが多かったなあ。エルマやルドルフとは全然違いましたね。
トートという偶像を作り出たのは、ルキーニ自身です。エリザベートとトート閣下の恋を成就させるため、テロを犯し殺人を犯したと訴えるわけで、言わばルキーニの作・演出。妄想の生み出した作品ですから、全体を把握することが大切だったんです。
後半では、当時発足したばかりだった宙組での思い出や、ガラ・コンサートで感じた「初めての感覚」についても聞きました。
トート閣下とルキーニの関係…
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